ユニットバスの施工において、施主への価格説明や利益を確保するための仕入れに頭を悩ませていませんか?価格競争が厳しくなる中で、仕入れコストの削減と業務の効率化は主要な課題といえるでしょう。適切な価格で提案し、同時に会社の利益も確保したいものです。
本記事では、施主への提案にそのまま使える費用相場の知識を解説します。貴社の利益向上と業務効率化を実現するための参考にしてください。

施主への提案でもっとも重要になるのが、ユニットバス施工の費用相場です。全体像を的確に伝えることで、施主との信頼関係を築く第一歩となります。相場を知ることで、施主は予算の計画を立てやすくなり、その後の商談も円滑に進むでしょう。
ここでは、提案の基本となる3つの視点から価格の目安を解説します。
ユニットバス全体の施工は50万から160万円
グレード別に提示する施工費用の目安
部分的な交換工事の費用
これらの知識をもとに、施主の要望に合わせた柔軟な提案を行いましょう。
ユニットバス全体を交換する場合、施工費用の総額は50万から160万円が一般的な相場です。この金額には、ユニットバス本体の価格と、解体から設置までの基本的な工事費が含まれています。
ただし、あくまで目安の金額です。現場の状況や住居のタイプによって費用は変動するため、注意が必要です。施主には必ず現地調査のうえで、正式な見積もりを提示することが重要になります。この価格帯を基準として伝えることで、施主も予算を具体的にイメージしやすくなるでしょう。
関連記事:ユニットバスの工事の費用相場と工期|安くする方法や事例も解説
ユニットバスの費用は、機能やデザインで区分されるグレードが大きく左右します。たとえば、機能をシンプルに絞ったローグレードであれば50万円台からの提案が可能です。
一方で、断熱性能や清掃性に優れた人気のミドルグレードは70万から100万円が中心価格帯です。さらに、高級感のある素材や最新機能を搭載したハイグレードは、100万円以上になることも珍しくありません。施主の予算と要望を丁寧に聞き出し、最適なグレードを提案することが顧客満足度につながります。
全体の交換ではなく、ドアや換気扇など部分的な修理や交換を希望される施主もいます。部分的な工事は、全体の交換に比べて費用を大幅に抑えられる点が大きなメリットです。
しかし、注意点として、設置から年数が経っている場合はほかの箇所も劣化している可能性があります。そのため、長期的な視点で見れば全体交換の方が、結果的に安くなるケースも少なくありません。施主の浴室の使用年数や状態を確認し、最適な提案をすることが大切です。

ユニットバスの施工費用は、いくつかの要因によって大きく変動します。なぜ価格に幅があるのかを具体的に説明できると、施主からの信頼も深まります。費用が変動する理由をあらかじめ伝えることで、見積もり内容への納得感も高まるでしょう。
ここでは、価格を左右する代表的な4つの要因を説明します。
ユニットバス本体のグレード
浴室のサイズと住居タイプ
浴槽やパネルの素材
追加オプションの有無
これらのポイントを押さえ、説得力のある価格説明を心がけましょう。
ユニットバス本体のグレードは、費用を決定づけるもっとも大きな要因です。グレードはおもに、搭載される機能やデザイン性の違いで分けられています。
たとえば、シンプルな機能に絞ったローグレードは価格を抑えられます。しかし、断熱材が入っていない場合もあるため、寒さ対策を求める施主には注意が必要です。ミドルグレード以上になると断熱性能が高まり、節水機能なども充実します。どのグレードが施主の要望に合致するか、特徴を正しく伝えることが肝心です。
浴室のサイズや住居タイプも、費用に影響を与える大切なポイントです。当然ながら、ユニットバスはサイズが大きくなるほど本体価格も工事費も高くなります。
戸建てでは1坪サイズ、マンションでは0.75坪サイズが主流です。また、戸建てとマンションでは、搬入経路や工事の制約が異なるため、工事費に差が出ることがあります。とくにマンションの場合は、管理規約の確認も必須です。これらの違いを事前に把握し、正確な見積もりに反映させる必要があります。
関連記事:ユニットバスの工事費用込み相場を徹底解説!安く抑えるコツは?
浴槽や壁パネルの素材選びも、費用を変動させる要素の1つです。素材によって価格はもちろん、見た目の高級感や日々の手入れのしやすさが大きく変わります。
浴槽の素材でもっとも一般的なFRPは、比較的安価です。しかし、より耐久性やデザイン性を求めて人工大理石などを選ぶと価格は上がります。壁パネルも同様に、シンプルなシートから高級感のある石目調までさまざまです。施主の好みと予算のバランスを取りながら、最適な素材を提案するスキルが求められます。
浴室換気乾燥機や手すりの設置など、追加するオプションの有無も費用に影響します。施主の生活をより快適にするためのオプションは、満足度を高めるために不可欠です。
たとえば、冬場のヒートショック対策として暖房機能を追加したり、将来のために手すりを設置したりするケースは少なくありません。ただし、オプションを追加すれば当然費用は加算されます。施主にとって本当に必要な機能かを見極め、メリットと費用を丁寧に説明することが大切です。
ユニットバスの施工に関して、施主からは費用以外の質問も多く寄せられます。とくに工事期間中の生活に関する不安や、製品の寿命についての疑問は頻繁に聞かれる内容です。これらの質問に的確に答えることで、施主の不安を解消できます。
以下のよくある2つの質問への回答を準備しておきましょう。
リフォーム期間中のお風呂問題
ユニットバスの耐用年数と交換サイン
事前に回答を用意しておくことで、スムーズなコミュニケーションが可能になります。
リフォーム期間中の入浴方法は、施主がもっとも心配される点の1つです。標準的な工期は3日から7日ですが、在来浴室からの改修では1週間から10日程度かかる場合もあります。対策として、近隣の銭湯や温泉施設の利用、親族宅での入浴、スポーツジムのシャワー利用などを提案できます。
一部の施工業者では、銭湯の無料券提供や仮設シャワーの設置サービスを行っているケースもあり、差別化要素として活用可能です。施主には工期の詳細スケジュールを事前に説明し、入浴できない期間を明確にすることで、計画的な対応を促すことが有用です。
ユニットバスの一般的な耐用年数は15年から20年とされていますが、使用状況により前後します。交換を検討すべきサインは、コーキングの劣化による水漏れ、換気扇の異音、浴槽のひび割れなどです。また、カビが頻繁に発生する、お湯が冷めやすくなったという症状も、交換時期の目安となります。
10年を過ぎると部品の供給が難しくなる製品もあるため、部分修理より全体交換の方が経済的な場合もあります。施主には現在の使用年数と症状を確認し、修理と交換のコスト比較を提示することで、適切な判断をサポートできるでしょう。
施主に提出する見積書は、単なる金額の提示ではなく、信頼を得るためのコミュニケーションツールです。詳細で分かりやすい見積書は、価格への納得感を高め、他社との差別化にもつながります。
ここでは、見積書の説得力を高めるための2つのポイントを解説します。
各工事項目に含めるべき内容
施主が納得する見積もりの見せ方
これらの工夫で、施主に安心してもらえる見積書を作成しましょう。
見積書には、どのような工事にいくらかかるのかを具体的に記載することが欠かせません。工事項目を細かく分けることで、費用の透明性が高まります。
最低限記載すべき項目として、既存ユニットバスの解体撤去費や、新しいユニットバスの組立設置費があります。その他、給排水工事費や電気工事費、廃材の処分費なども忘れてはなりません。「工事一式」のような曖昧な表記は避け、各項目の費用を明確に示しましょう。この丁寧さが、施主の信頼を獲得します。
施主が納得する見積もりを提示するには、透明性と分かりやすさが大切です。総額だけでなく「本体商品代」「基本工事費」「追加工事費」「諸経費」のように項目を細かく分け、内容と金額を明記します。
なぜその工事や部材が必要なのか、施主の要望とどう結びついているのかを具体的に説明しましょう。専門用語を避け、誰が読んでも理解できる言葉で記載します。また、追加費用が発生しうるケースとその理由も事前に伝えておくと、後のトラブルを防ぎ、信頼関係を築きやすくなります。
施主から「もう少し安くならないか」と相談される場面は少なくありません。単に値引きするのではなく、施主に納得してもらえる形で価格を調整することが、信頼関係を維持するうえで肝要です。仕様を見直すことで、ご要望に応えられる可能性は十分にあります。
ここでは、施主の満足度を下げずに費用を見直すための4つの方法を紹介します。
本体のグレードダウンで価格を調整する
不要なオプションを削って費用を抑える
複数のサプライヤーの価格を比較検討する
実績豊富な建材通販サイトから仕入れる
これらの方法を組み合わせ、施主と自社双方にとって最適な着地点を見つけましょう。
施工費用を調整するうえで、もっとも効果的な方法がユニットバス本体のグレードを見直すことです。たとえば、当初ハイグレードで提案していた場合、ミドルグレードに変更するだけで大幅なコストダウンにつながります。
その際、どの機能が不要になるのか、素材がどう変わるのかを具体的に説明することが大切です。施主の「これだけは譲れない」という点を、丁寧にヒアリングしましょう。そのうえで、必須の条件を満たす範囲で最適なグレードを再提案します。この一手間が施主の納得感を引き出すのが賢明です。
ユニットバス本体のグレードは維持したいという施主には、追加オプションの見直しを提案します。当初の見積もりに含まれるオプションを一つひとつ確認し、施主の生活にとって本当に必要か、優先順位をつけてもらうのが効果的です。
たとえば、浴室乾燥機は必須だがスピーカーは不要、といった判断を促します。必須ではないオプションを削ることで、全体の費用を数万円単位で削減できる場合もあるでしょう。施主自身に選択してもらうことで、価格への納得感も高まります。
施主への提案と並行して、業者側でできる努力が仕入れ先の比較検討です。同じ製品であっても、どのサプライヤーから仕入れるかによって価格は変動します。
従来の付き合いがある問屋だけでなく、複数のサプライヤーから見積もりを取ることで、より有利な条件を引き出せるかもしれません。とくに、最近ではオンラインで手軽に価格を比較できる建材通販サイトも増えています。仕入れコストを少しでも抑える努力は、最終的に施主への価格提案にも反映できるでしょう。
仕入れコストを削減するうえで、建材通販サイトの活用は有効な手段です。建材通販サイトは、中間マージンを省くことで低価格を実現しているケースが多くあります。
また、サイト上で複数のメーカー製品を簡単に比較できるため、価格と性能のバランスが取れた製品を見つけやすい点もメリットです。とくに、建築業者向けの販売実績が豊富なサイトは、専門的なサポートや安定した供給体制が期待できます。新しい仕入れ先として、積極的に活用を検討する価値があるでしょう。
施主への価格提案と同時に、自社の利益率をいかに確保するかは経営における最重要課題です。その鍵を握るのが、日々の「仕入れ」業務にほかなりません。従来の仕入れ方法を見直すことで、利益構造は大きく改善される可能性があります。
ここでは、利益率改善につながる仕入れの見直しについて、3つの観点から解説します。
従来の仕入れ方法が抱える課題
時間と手間を削減する発注の効率化
建材通販がコスト削減につながる理由
これらのポイントを理解し、より効率的で収益性の高い事業運営を目指しましょう。
多くの施工業者が、長年の付き合いがある卸問屋からの仕入れを続けています。しかし、この従来の方法には、いくつかの課題が潜んでいることも事実です。
たとえば、電話やFAXでの発注は、時間や手間がかかるうえに、発注ミスの原因にもなり得ます。また、卸問屋を介すことで、どうしても中間マージンが発生し、仕入れ価格が高くなる傾向があるでしょう。価格競争が激化する現代において、こうした見えないコストや非効率な業務が、利益を圧迫する一因となっているのです。
日々の業務において、仕入れにかかる時間と手間は決して無視できません。現場作業を終えたあと、事務所に戻ってから発注作業を行うケースも多いでしょう。
この課題を解決するのが、オンラインでの発注システムです。建材通販サイトなどを活用すれば、スマホ1つで現場の合間や移動中にも発注作業が完了します。24時間いつでも注文できるため、営業時間を気にする必要もありません。こうした業務の効率化によって生まれた時間は、より生産性の高いほかの業務に充てられます。
建材通販サイトが低価格を実現できるのには、明確な理由があります。最大の理由は、メーカーから直接、あるいは最小限の仲介で商品を仕入れている点です。
これにより、従来かかっていた中間マージンを大幅にカットできます。また、店舗を持たずにオンラインで販売することで、地代や人件費といった固定費を抑えられることも、価格に反映されています。さらに、サイト上での価格競争も起こりやすいため、利用者はより有利な条件で仕入れが可能です。
仕入れ先の見直しが利益改善に有効である一方、どの通販サイトを選ぶかが肝心です。信頼性と実績、そして価格競争力を兼ね備えたパートナーを選ぶことが成功の鍵です。ロイヤル建材は、施工業者様のビジネスを強力にサポートします。
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